AMCロゴ アスベスト(石綿)の適正処理と
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アスベスト

アスベストとは?

 アスベストは、地中から産出される繊維状ケイ酸塩鉱物であり、日本語では「石綿」と訳され「せきめん」「いしわた」と 呼ばれています。「鉱物」とは、天然に生成されて地中に含まれる無機物:岩・石などであり、「無機物」というのは生活機能を持たない物質のことを言います。そのでき方は、地中で溶岩が冷えて固まって行く途中で、結晶が細長く成長して繊維状になったもので、ケイ酸マグネシウム塩という物質を主成分としています。人の目で確認できないほどに細く長くなった結晶体が、より合わさって存在しているので、まるで綿のように見えることから「石綿」という日本名が付けられています。代替品として用いられたロックウールも「石綿」と訳されることがありますが、人工的なものであり全く別な物質です。
 アスベストは単一の鉱物ではなく、六種類のアスベストが知られています。一番たくさん使われているのがクリソタイル(白石綿)、その名の通り白いアスベストで非常に柔らかく顕微鏡で見るとカールしています。蛇紋岩の中にできるので蛇紋石系アスベストと呼ばれています。角閃石の中にできるのが角閃石系アスベストで五種類ありますが、工業的に使われてきたのは、クロシドライト(青石綿)とアモサイト(茶石綿)で、それぞれ青色、茶色のアスベストです。角閃石系のものは顕微鏡で見ると、直線状の繊維で蛇紋石系よりも発ガン性が高いと言われています。
 すでにヨーロッパ8カ国では使用が禁止され、他の欧米各国でも使用量は激減しています。日本では、1995年4月から青石綿と茶石綿の使用は禁止されましたが、白石綿はその後も大量に使われ続け、2004年まで含有建材は製造されており、その全面使用禁止は2006年9月になり決定されました。

クリソタイル(白石綿) アモサイト(茶石綿) クロシドライド(青石綿)
クリソタイル(白石綿) アモサイト(茶石綿) クロシドライト(青石綿)
種類
  分類 名称
アスベスト:石綿 蛇紋石系 クリソタイル:白石綿
角閃石系 クロシドライト:青石綿
アモサイト:茶石綿
アンソフェライト:直閃石
トレモライト:透閃石
アクチノライト:緑閃石


アスベストの特性

 アスベストは、細く長い結晶がより合わさってできているため、顕微鏡で見てみると、何千本もの結晶が撚られているのがわかります。 その細さは、アスベスト1本の直径0.01ミクロン〜1ミクロン程度なのです。(ミクロン:1/1000mm)具体的に言えばアスベストは髪の毛の5000分の1の細さと言えます。この細い結晶が何千本かより合わさって、0.5〜1mm/本の細い繊維として見え、その1本1本が中空のパイプ状構造をしています。中空のため、その1つの結晶は、きわめて軽量であり、無風の状態で3メートルの高さから落とすと、床に落ちるまで10数時間以上かかったという報告もあります。つまり、1つ1つの結晶になるとフワフワと空気中を漂っているのです。そんな軽さなので空気中を漂い、人の衣服に付着して移動し、ある時に人の口や鼻から吸い込まれて肺にまで達してしまうのです。

アスベストの物性
  クリソタイル アンソフィライト アモサイト トレモライト アクチノライト クロシドライト
硬度 2.5-4.0 5.5-6.0 5.5-6.0 5.5 約6 4
比重 2.4-2.6 2.85-3.1 3.1-3.25 2.9-3.2 3.0-3.2 3.2-3.3
比熱 0.266 0.21 0.193 0.212 0.217 0.201
抗張力(kg/m²) 30,000 2,800 25,000 70-560 70 35,000
最大重量原温度 982℃ 982℃ 871-982℃ 982℃ -------- 982℃
ろ過性能 遅い 中間速 速い 中間速 中間速 速い
電荷
溶解点 1521℃ 1468℃ 1399℃ 1316℃ 1393℃ 1193℃
紡糸性 良好 不良 不良 不良
柔軟性 不良 不良 不良
耐熱性 良好 優秀 良好 良好 -------- 良好
耐酸性 弱い きわめて強い 強い 強い
耐アルカリ性 きわめて強い 強い 強い きわめて強い 強い 強い
分解温度(℃)*1 450〜700 620〜960 600〜800 600〜850 950〜1040 400〜600

*1: 脱水反応を起こし、結晶構造が崩壊して強度を失う温度をいう。
(出典:大気中発がん物質のレビュー−石綿−S.55.3)


アスベストの歴史

 人類がアスベストの存在に気がついたのは相当に古いことだと思われます。古くはエジプトでミイラを包むための布に使われていたと言われており、日本ではかぐや姫で知られる「竹取物語」の中で、姫が求婚者の1人に燃えない「火鼠(ひねずみ)の皮衣(かわごろも)」を持ってくるように要求していますが、これがアスベストのことではないかと考えられます。そして、江戸時代に平賀源内が蘭学の本の中から学んで、「燃えない布」=「火浣布(かかんふ)」を作り紹介しています。当時の蘭学関係の文献には「アスベストス」という語形で紹介されていますが、これはラテン語のasbestos(不燃性の繊維)から由来しているものです。
 現代になり、1970年代まで繊維の形では防火幕、防火服などとして用いられ、ゴムやレジンを結合剤としてブレーキライニングなどの工業材料として使用され、最も多くは建築材料として、壁材、防火板、吸音板、屋根瓦などに大量に使われています。アスベストの危険性は70年代から指摘されていたのですが、安価で加工しやすいという利点からあらゆる所に使われ続け、それが現在にいたり大きな問題となっているのです。


アスベストの特徴

 アスベストは「いしわた」と訳されるように、植物から作られる綿と同じように「軽い」という綿のような性質があります。そしてまた「石」であるということから、単体(1つの物質)で、物体が引っ張られる力に耐えられる力がきわめて高い「高抗張力」、燃えにくいという「不燃」、高い温度に耐え、高熱によって変質しない「耐熱性」、薬品によって変質しない「耐薬品性」、電気や熱を通さない「絶縁性」、長い間もちこたえることのできる「耐久性」、他の物質と上手く混ぜ合わさる「親和性」といった特徴を持っています。しかも価格も安く、「魔法の鉱物」と言われるのも当然であり、1つの物質でこれだけの特徴全てを持っているものは、他に見当たりません。アスベストの代わりのものを用意するためには、他の繊維、他の材料を幾つか組み合わせる必要があります。



アスベストによる健康被害

 アスベストのきわめて軽いという性質は、より合わさったアスベストがほぐされて単体の結晶となった時には、空中で漂い続けているということになります。人間は呼吸をしているので、息を吸い込んだ時に、そのアスベストを人体の中に取り込んでしまうのです。その結晶が0.1〜0.5ミクロンぐらいのものであると、気道の奥まで入り込んでしまいます。もう少し大きな異物であれば、喉の奥に引っかかったりして、痰などとともに吐き出されるということもありますが、そうしたこともないまま気道の奥に入り込み、様々な健康障害を引き起こします。
 アスベストがおこす健康障害には、悪性中皮腫(主に胸膜・腹膜・心膜)、肺ガン、アスベスト肺、胸膜肥厚斑、良性石綿胸水、びまん性胸膜肥厚の五種類があります。共通した特徴は、アスベストを吸い込んでから、数十年の潜伏期(発病するまでの期間)があることです。吸入してから20〜40年の潜伏期間には、自覚症状も全くない人が多く、検査をしても何の所見も無い場合が多くみられます。

●悪性中皮腫

 悪性中皮腫は、肺の周囲を覆っているごく薄い胸膜や、小腸や大腸のまわりを覆っている腹膜、あるいは心臓のまわりの心膜にできるガンの一種です。一度アスベストが中皮に突き刺さると、異物を取り除こうとするリンパ系の細胞の攻撃にあいますが、アスベストを取り除くことはできません。突き刺さったままの状態が続くと次第にその突き刺さった近辺の細胞が異変を起こし、それが「中皮腫」となります。非常に進行が早く、診断されてから一年以内になくなる場合がほとんどです。胸膜の中皮腫の場合、胸膜が異常に厚くなり肺を圧迫して死に至ります。肺ガンと違って、手術によって治ったという例はないと言ってよく、今のところ有効な治療方法は知られていません。

●肺ガン

 肺に吸い込まれたアスベスト繊維の多くは、肺などの臓器にささりため込まれ潜伏期間の後に肺ガンを発生させます。肺ガンになる確率は吸い込んだアスベスト繊維の量に比例すると考えられているので、職業的に多量のアスベストを吸い込んだ人たちが発病する可能性があります。アスベストと喫煙とは発ガン性に相乗効果があり、喫煙者は非喫煙者の5倍の発ガン性があり、喫煙者がアスベストを吸い込んだ場合には50倍以上の発ガンの可能性があると言われています。さらに他の要因と重なることによってさらにその危険性は相乗的に高まります。

●アスベスト肺

 アスベスト粉じんが長年にわたってい込まれると、細い気管支や肺胞を刺激し炎症を起こします。この炎症や繊維増殖により次第に 肺機能が低下する疾病で、肺が線維化して弾力性が無くなってしまうじん肺の一つです。初期には自覚症状がほとんど無く、数年単位で徐々に進行すると、咳や痰が慢性化し、運動をした時やきつい仕事をした時、坂道階段を上る時などに息切れするようになり、ついには呼吸困難となり、心臓が弱ったりします。

アスベスト健康障害
日本における中皮腫死亡者数
年度 死亡者数
1995年 500人
1996年 576人
1997年 597人
1998年 570人
1999年 647人
2000年 710人
2001年 772人
2002年 810人
2003年 878人
2004年 953人
出所:厚生労働省人口動態統計

  >>経済産業省所管企業のアスベストによる被害状況



アスベストの産地

 アスベストは、天然の鉱物ですから地下に埋まっています。アスベスト鉱山の多くは、露天掘りでアスベストを含む岩石を掘り出し、粉砕してアスベスト繊維を取りだしています。現在のアスベストの主要産出国は、ロシア、カナダ、南アフリカ、中国、ブラジル等であり、ロシアとカナダで全世界の産出量の7割を超えています。南アフリカで青石綿と茶石綿が産出されている以外は全て白石綿を産出しています。
 日本においても小規模のアスベスト鉱山は存在していました。江戸時代に平賀源内が作った「燃えない布」=「火浣布(かかんふ)」の材料となったアスベストの産地は秩父地方ではないかと言われています。第二次世界大戦中に連合国は、日本に対するアスベストの輸出を制限したために、日本の各地や当時植民地としていた朝鮮半島(現在の韓国および北朝鮮)においてアスベストの鉱山開発が進められました。そのほとんどは、敗戦とともに閉鎖されましたが、北海道富良野市のノザワ鉱山だけは1969年まで採掘されていました。
 第二次大戦後は、連合国の日本に対するアスベスト輸出の禁制も解けたため、カナダ、南アフリカ、ソ連などから輸入していました。 輸入量がピークを迎えたのは、日本が高度経済成長路線をとっていた1970年代で、1974年には1年間で35万トン強の輸入となっています。その当時、アスベストの健康問題が一時話題となったため、少しばかり輸入量は減りましたが、70年代、80年代は年間30万トン近くが輸入され、輸入総量は988万トンにのぼるとされています。



アスベストの使われているところ

 アスベストは、生活のあらゆるところで使用され、その用途は数千種類といわれています。大きくは工業製品と建材製品に分けられ、その約9割は建材製品として使われています。アスベストを使った建材製品は1955年ごろから使われ始め、ビルの高層化や鉄骨構造化に伴い、鉄骨造建築物などの軽量耐火被覆材として、1960年代の高度成長期に多く使用されています。アスベストは、安価、耐火性、断熱性、防音性、絶縁性など多様な機能を有していることから、その機能を利用した耐火材、断熱材、防音材などとして、単体としてだけでなく、様々な形態に加工され、あるいは他の材料と混合され使用されてきました。
 その使用形態は以下のようなものがあります。

  (1)吹き付けアスベスト

建築物等の鉄骨材などの耐火被覆、機械室(ボイラー室)、空調機械室などの吸音、断熱材として使用されています。

  (2)アスベスト保温材

アスベスト保温材には、保温材と耐火被覆板があります。板状保温材と筒状保温材は、各種プラントの塔などの外壁や配管の定形部にボルトや針金等によって固定されて使われています。ひも状保温材は、各種プラントの曲管部や施工しにくい部分に巻きつけて使われています。布団状保温材は、各種プラントのポンプ、バルブ、フランジ等の保守点検を必要とする部分等にかぶせ、その上から針金等を巻きつけて使われています。

  (3)アスベスト成形板

アスベスト成形板には、平板(ボード)又は波板状のものがあり、最も代表的なものが石綿スレートです。構成原料の主体を占める セメント及びアスベストが無機質系材料であるため、防火性、耐水性等に優れた性能を持つことから、建物の外壁、屋根をはじめとして広い範囲で使用されています。さらに、化粧を施したものや、軽量化したものなど、多くの石綿スレート関連製品があります。



アスベスト問題の経緯

 紀元前後のギリシア・ローマ時代にアスベスト鉱山で働く抗夫やその繊維を織る奴隷の中に早くも肺疾患が多発していたと言われており、一世紀頃には動物の膀胱の透明な膜を防塵マスクとして使っています。1800年代後半アスベストの工業用大量使用時代の到来により、 欧米各国でその使用量の増大とともに危険性が警告され、1930年にはアスベスト肺に関する研究報告が相次ぎ、損害賠償請求も多く出されました。欧米のアスベスト企業は、その損害賠償で経営危機に陥り、その賠償責任を引き受けていた保険会社までも危機に直面しました。1980年代以降、北欧諸国は相次いでアスベスト使用を禁止し、その動きは欧米各国に広がってきています。ILO(国際労働機構)は、1986年青石綿の使用禁止と、吹き付けアスベストを禁止とするアスベスト条約(アスベスト使用における安全に関する条約)を発効しました。このような状況の中、輸入を続けた日本は、アスベスト問題の情報鎖国状態だったといえます。
 日本においては、1972年に労働衛生法で管理物質に指定され、1975年に吹き付け禁止なった以降も、アスベスト含有建材は、屋根や外壁などを中心に一般住宅でも使われるなど、あらゆる建築物で利用され、工業製品としても自動車や自転車のブレーキパッドやガスケットパッキンなどとして重宝されてきました。1986年に全国の小中学校で吹き付けアスベストがあることが判り、「学校パニック」として大きな社会問題になりました。吹き付けアスベストは、撤去・封じ込め・表面固化などの対策が取られましたが、根本的対策は取られないまま鎮静化してしまいました。これも、実態は、「文部省通達の対象は3商品で、多くの吹きつけアスベスト材が調査漏れだった」ということが後から判明しています。1995年には阪神淡路大震災後の対策で「改築および解体に際してアスベスト吹きつけや建材の事前の記録の義務づけ」が通達されましたが、非常時であり倒壊した建造物が、十分な対策が行われないまま解体されアスベストが飛散してしまいました。そして、2005年6月末大手機械メーカーの「クボタ」がアスベスト暴露被害者を公表したことを契機に、改めてアスベスト問題が大きな社会問題となりました。この時点において、日本政府は各国に遅れること約20年、ILOのアスベスト条約を批准し、国内においてアスベスト問題の解決に向けて大きく動き出しました。



  ●アスベスト問題の経緯
1972年 労働衛生法でアスベストを管理物質に
1975年 アスベストの吹き付けを原則禁止
1986年 学校の吹き付けアスベスト問題が急浮上
1989年 大気汚染防止法による濃度規制
1991年 廃棄物処理法で廃石綿を特別管理廃棄物に
1995年 青石綿・茶石綿を使用禁止
含有率1%以上のアスベスト含有製品を規制
2004年 アスベスト含有製品の使用を原則禁止
2005年 3月 アスベスト廃棄物の技術指針公表
6月 クボタがアスベスト曝露被害を公表
7月 石綿障害予防規則が施行
8月 アスベスト条約を批准
9月 政府がアスベスト対策を取り纏め
2006年 3月 アスベスト新法公布
2020年 アスベスト廃棄物がピークに
2040年 アスベスト廃棄物排出減少する見込み


アスベスト問題に係わる総合対策

 2005年6月末の「クボタ」の公表に端を発したアスベスト問題は、新たな公害問題の様相を呈してきました。被害者状況を調べれば調べるほど増え続け、アスベスト製品製造企業のみならず建設業や運輸業界などでの死亡者も多数いることが明らかになり、このままでは、日本最大の公害になるのでは、との指摘も出始めました。
 政府は7月より毎月のようにアスベスト問題関係閣僚会合を開催して「アスベスト問題への当面の対策」を取りまとめ、工場周辺住民など労災の対象外だった被害者を救済するための新法を制定する方針を決めました。そして、12月27日には、アスベスト健康被害に関する法的処置や、今後のアスベスト廃棄物に対する基本方針である 「アスベスト問題に係わる総合対策」を取りまとめました。この総合対策の中で、初めてアスベストの無害化処理が盛り込まれ、廃棄物処理法の改正もなされることになりました。建築物の解体に伴ってアスベスト廃棄物(スレート等アスベスト含有建材、吹き付けアスベスト、アスベスト含有家庭用品等)が今後大量に発生することから、これらを「高度技術による無害化処理」により溶融・無害化することが促進・誘導されることが決定されました。しかしながら、既存の処理技術は1500℃以上の超高温による溶融処理でしかなく、次世代に即した低環境負荷、低コストの無害化処理技術が求められています。


アスベスト総合対策の概要(平成17年12月27日)
1.隙間のない健康被害者の救済
救済新法の制定 「石綿による健康被害に関する法律」を通常国会へ提出
労災制度の周知徹底等 労災認定基準の改正
労災制度の周知徹底
研究の推進等 中皮腫抗ガン剤「ペメトレキセド」の早期承認等
2.今後の被害を未然に防止するための対応
既存施設での除去等 地方自治体の取組への支援 地方財政法改正※
国の建築物等について除去等実施
民間建築物への取組への支援 助成措置の新設
吹き付けアスベスト等の使用規制 建築基準法改正※
解体時等の飛散・ばく露防止 飛散防止のための規制の拡充 大気汚染防止法改正※
石綿障害予防規則の周知・徹底
アスベスト廃棄物の適正処理 アスベスト廃棄物の無害化処理推進
廃アスベスト適正処理の規制強化
廃棄物処理法改正
※税制上の措置の新設
アスベスト廃棄物の早期全面禁止 代替化を促進し18年度中に全面禁止措置
3.国民の有する不安への対応
実態把握・国民への情報提供 解体現場周辺の大気濃度測定
室内アスベスト濃度指標設定に資する調査研究
健康被害者の実態調査
健康相談等の対応 国民の健康相談への対応
健康管理手帳の交付要検討の見直し
アスベスト関連の作業に従事した退職者への健康診断の実施
一般住民の健康管理の促進
注)※は一括法として「石綿による健康等に係わる被害の防止のための関係法律の整備に関する法律案」
 として18年度通常国会冒頭に提出


無害化技術開発

国の政策にて”アスベスト含有建材等安全回収・処理等技術開発プロジェクト”がすすめられました。
(平成21年終了)


 ■NEDO技術開発機構 (独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)

(1)マイクロ波加熱によるアスベスト建材無害化装置の開発
  アスベストを微量に含む建材にマイクロ波を照射すると自己発熱によりアスベストの結晶構造をはかいできます。マイクロ波による選択加熱により、アスベスト含有建材を破砕することなく均一・迅速に無害化できる高効率、低コスト、かつ安全な装置の開発を行います。無害化した建材は再資源化建材等として再利用することができます。
※マイクロ波850℃の加熱でフォルステライトに変成。

(2)低温加熱蒸気によるアスベスト無害化・資源化装置の開発
  1500℃以上の高温により溶融するアスベストを常圧下、加熱蒸気(900℃)を用いることにより従来と比べて低温、短時間で無害化処理できます。この技術により大量の非飛散性アスベストを無害化、資源化するための装置(30トン/日程度)を開発しています。この装置は、従来に比べ格段に低コストで大量の廃棄アスベストを安全に無害化することができます。
※低温加熱蒸気900℃でフォルステライトに変成。

(3)オンサイト・移動式アスベスト無害化・資源化装置の開発
  非飛散性アスベストを含む保温材、建材等を低温溶融処理できるアスベスト無害化・資源化装置の開発を目指しています。この装置はコンパクトであるためトレーラーに搭載でき、これまでに処理が難しかったアスベストをオンサイト(現場)で飛散することなく安全、大量に処理することが可能になります。

●NEDO技術開発機構「アスベスト含有建材等安全回収・処理等技術開発プロジェクト」資料より出典


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